上昇中の愛を歌っていて

好きなものはいつまでも無くならない。
私から手を離さない限りずっとそばにある。

アイドルとは、そういうものだと感じていました。自分好みの熱量や介入する領域を定められる、幸せなもの。そう捉えていました。


私立恵比寿中学というアイドルが今回のテーマです。

出会いは高校2年生の時、夏の日、下校途中でした。ちょっとトンチキな歌を歌う姿がクセになって、好きになりました。
大学生3年生になった今年、やっと現場が実現することになった私は今年の春ツアーを初現場として待ち焦がれるばかりでした。

もっと会いに行けばよかった、なんて思うことになるとは思いもしませんでした。




だからあの時、あのLINEニュースが異常だと思いました。



全てが嘘のようで、様々なメディアが知らせてくる情報を受け入れることができず、過去の映像や動画を引っ張りだして時間の限り観ることでしか自分の心を保てなかった日々がしばらく続きました。


まさか、自分が応援するグループの訃報に鉢合わせるなんて思ってもいませんでした。


嘘だ、嘘だ、と思っていても、時間が経てば頭のどこかでは分かっていました。痛感したのは、ニュースから数日経ち、動画を観ていた時のことです。この2箇所の歌詞で涙が止まらなくなりました。



ま・た・ね キミといて楽しかったよ
なんて照れるから言わなかったよ


ホントはねもっとずっとそばにいたいよ


私立恵比寿中学/また明日



泣いたら肯定と変わらない、だから泣かない。でも、泣いてしまったなあ、なんて思いながらも泣いたあの時。

ようやく区切りがついたのか、こう考えることにしました。

「ついていくことに変わりはないし、メンバーが前を向く時に私も前に進もう」とだけ誓ったのです。

辛いのはきっとみんな一緒で、それでも前を向いてくれる、私たちと会ってくれる、アイドルとして立ってくれる。じゃあ、その時に泣いても笑ってもいいから私もその場所にいたい。
徐々に動き出した時間の中で、7人になってしまった集合写真を観ながら初現場を待っていました。

そんな私は、無事に初現場を終え、そこにあるエビ中の今に触れてきました。歌割りの変更が少し、むず痒かったけど、楽しめた自分がいて本当に嬉しかったんです。幕が開いた瞬間に泣いた自分がいて、純粋に幸せで、大興奮していました。その後、Mステに3回目の出演をし、望まれた形で名前が認知されたわけじゃないけど、観てくれている人はいて、前に進められるこの子たちは凄い、とテレビの前でかじりつくようにその様子を泣きながら観ました。支えられていますと言うけれど、支えられてるのはファンの方だと心から思いました。

この体験から思うのは、

アイドルって凄い。

これに尽きるのです。会ってみて改めて思ったことですが、私立恵比寿中学は「普通の女の子」が集まっています。本当にアイドルみのない女の子たちだったんです。いい意味で子供で、まっすぐで、そんな所が好きな私からすれば、メンバーが亡くなった、となった時にあの子達は立ち上がれない、と勝手に思いました。エビ中はなくなるのかな、なんていう最悪のケースまで連想しました。

そんな私の考えを大いに裏切って、ステージで輝いていた7人の笑顔と背中はかっこよくて、敵わなくて、人間として、素敵だと思いました。



「連れてってもらうんじゃなくてきっと連れてゆくからさ」
と満面の笑みで歌うエビ中の姿を観て涙が止まらなかったあの瞬間は、少し寂しいのに、とても幸せでした。

ありがとう。

これからもエビ中ちゃん大好きだよ〜〜〜〜〜!!!!

その無邪気さと笑顔が放つ輝きがいつまでも続きますように。